鍼灸治療の共通言語を増やす。シンプルに身体を3つに分類しよう

鍼灸師が臨床で治療をしていくと、どうしても治りが悪い、改善に時間がかかる患者さんに遭遇すると思います。

そんな時、同期の先生や、師匠に相談したりしませんか?

「五十肩の患者さんだけど、どこのツボ使えばいいかなぁ」

 

こういう相談を私もよく受けますが、非常に困ります。

 

五十肩だと中医学からみても、風邪や、寒邪、湿邪が最低でも関係しているので、「このツボ」っていうのは答えにくいです。

 

さらに質問者が経絡治療など他の治療法を選択していると、ますますややこしい。

 

こういう相談の時は、四診した細かいデータが必要です。

そしてもっと必要なものが患者さんの姿勢の情報です。

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姿勢の表現方法が難しい

 

患者さんの姿勢の表現をみなさんどうしていますか?

症例発表や、症例をグループで共有することが無い先生なら自分だけがわかれば良いかもしれません。

 

しかし、治療効果が悪い患者さんの治療プランを再検討する場合など、明確な指標が無いと変化の有無がわかりません。

例えば、腰部が右側屈をおこしていたら、「腰椎右側屈変位」

回内を起こした右足なら、「右足部回内変位」と表現すればいいでしょう。

ただ、全体的に今どういうバランスなのか?イメージが伝わりにくいですよね。

巨視的に姿勢を検査する重要性

 

図解姿勢検査法という書籍に、Pnajabi、Whaite、Brandらによって提唱された脊椎の位置と変位の量を表すシステムとしてオーソゴナル(Orthogonal)システムの記述があります。

 

※私が購入した時は間違いがあまりに多く笑える位でした。ネットで修正箇所は出ていますが、今は大丈夫なのでしょうか(汗)

 

オーソゴナル(Orthogonal)システムは姿勢を表現するために、X軸、Y軸、Z軸に分類して表現しています。

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フレミング右手の法則を利用するとわかりやすい。

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これだと、共通のルールを決めるとわかりやすくなりますね。

X軸にプラスに傾く

Y軸にマイナスに傾く

共通言語を深掘りする

 

三次元の世界に生きている私達は、モノの場所や状態を表現する必要があります。

そこで調べると飛行機や船舶、工業関係で使う言葉があります。

 

ピッチング(pitching) またはピッチ (pitch)

ローリング (rolling) またはロール (roll)

ヨーイング (yawing) ヨー (yaw) 

 

と呼ばれるものです。

JALのサイトにわかりやすく書いてあります。

http://www.jal.com/ja/jiten/dict/p062.html

(1) ピッチング(pitching)
 機体の左右軸まわりの運動,すなわち機首を上下に振る運動で,縦揺れともいう。

ピッチングに関する運動は,昇降舵によってコントロールされ,また安定性は水平尾翼によって得られる。

 

(2) ローリング(rolling)
 機体の前後軸まわりの運動,すなわち飛行機が右や左に傾く運動で,横揺れともいう。ロールしたときに,機体の左右軸と地面とがなす角をバンク角という。

ローリングに関する運動は,補助翼によってコントロールされ,また安定性は主翼の上反角および後退角によって得られる。

 

(3) ヨーイング(yawing)
 機体の上下軸まわりの運動,すなわち機首を左右に振る運動で,偏揺(かたゆ)れともいう。ヨーしたときに,機軸と進行方向とがなす角を横滑り角という。

ヨーイングに関する運動は,方向舵によってコントロールされ,また安定性は垂直尾翼によって得られる。

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三軸修正法の書籍にも同じことが書いてあります。地球に起こる物理現象を身体にも当てはめて考えています。

天人合一思想と呼べるのでは無いでしょうか?

 

まとめ

共通言語があると説明しやすい。しかし、四診だけでは、情報不足で治療効果を上げにくい。
そこで、どんな鍼灸治療にも取り入れられる身体検査の表現が必要。

オーソゴナル(Orthogonal)システムの考えはとても簡便。

しかし、もっと幅広い業界での共通言語を取り入れる。

そこで、船舶や工業関係での表現を取り入れる。

ピッチング(pitching) またはピッチ (pitch)

ローリング (rolling) またはロール (roll)

ヨーイング (yawing) ヨー (yaw) 

 

いかがですか?私は日々の臨床で、脈も診ます。舌も診ます。

だけど、患者さんそれぞれ身体のバランスが違います。

この3つの表現を利用して検査します。

カルテにも簡単に記載できるので前回と今回の治療の効果測定にも役立ちます。

そして、理解が進むと取穴の選択が楽になり、取穴数も減っていきます。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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