鍼灸の脈診は5つの気の作用を理解するとグッと技術向上します

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脈診ってきくと経絡治療を思い描く先生が多いのでしょうか?

それとも中医学を思い描く先生が多いのでしょうか?

流派によって脈診のやり方や理論が若干違っているのは不思議に感じるのは私だけでしょうか?

脈診って奥は深いのですが、深みにハマりすぎていると感じています。

ハマらないためにはシンプルにするか、的を絞った方が良いです。

例えば、鍼灸院を開業する時、「何でも治す。」そういう意気込みの先生が多いですよね。

わたしは逆に絞り込みました。

リサーチすれば解りますが、鍼灸院に来院する方は、腰痛・肩こり・首こり・膝痛

ほとんどこれくらいです。

WHOに出ているような内科的な疾患に対応することはほとんどありません。

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最初は対応疾患を絞って治癒させる精度をグングン上げた方が経営的に安定します。

  • 経営が安定=評判が広がる。

そうすると、内科的な疾患などの治療依頼が舞い込んできますよ。

少し脱線しましたが、脈も最初から全てを理解する必要はありません。

今回はベーシックな鍼灸の脈診として「気」との関係です。

気と脈診

脈診は気の理解が必要っす

鍼灸の脈診に必要な5つの気の作用

気には推動作用、温煦作用、防御作用、固摂作用、気化作用の5つがあります。

気とは何じゃ?

気は、人の生命の根本である。
氣者人之根本也.

『難経』八難

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推動作用

  • 気は人体の生長や臓腑・経絡などの組織器官の生理活動。
  • 血の生成や運行。
  • 津液の生成や散布。

気はいろいろものを動かします。
そのために気が弱ってくると臓腑や経絡などの生理活動が弱くなり、血虚や血液循環障害、水液の停滞など病理的所見が表れます。

推動作用と脈診との関係

推動作用が盛んな時は、脈は長くなります。
血流はスムーズに流れるので流れは円滑になります。

逆に機能低下の時は、脈は短くなります。
血流は悪くなり、流れは渋滞してきます。

心臓の拍動は推動作用と温煦作用に関係しています。

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推動作用と温煦作用が

  • 旺盛なときは脈は速くなります。
  • 低下したときは脈が遅くなります。
  • さらに低下すると間歇的な停止もでてきます。

心臓から拍出する血液量は推動作用と温煦作用でおこないます。

脈管中の血液量が多い・少ないによって、
脈の太さや虚実が決まります。

気の運行には肝の疏泄作用がメインに関係します。
そのために、肝の疏泄機能が低下すると脈が緊張してきます。

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推動作用は脈の「浮いている」か「沈んでいる」以外すべてに関係してくると予測できます。

推動作用と脈診

推動作用と脈診

温煦作用

読んで字のごとく「温め」ます。

気は陽なので、人の身体を温める
氣主煦之
『難経』二十二難

臓腑や経絡も気に温められて正常な活動ができます。
血や津液は液状の物質です。

それでも気に温煦されないと正常な運行ができません。

スーパーで購入したお肉も冷えていると血液は出てきませんが、常温のままだと血液がでてきますよね。

氣實者熱也 氣虚者寒也

気が多ければ熱となり、気が少ないと寒となる。
黄帝内経素問 刺志論篇 第五十三

温煦作用と脈診の関係

温めるので熱や陽との関係があります。
脈との関係だと主に心臓の拍動と関係します。

温煦作用がしっかりしていれば

  • 臓腑の機能活動は活発になり。有根な脈になります。
  • 陽や熱に関係しているので、脈拍は速くなります。
  • 陽や熱と同じように上昇生・外向性があり、脈は浮いてきます。

防御作用

身体を守るために気が重要な働きをします。
身体の表面にバリアを張り、邪気が入ってくるのを防ぎます。

邪之所湊 其氣必虚

邪気が集まるところは、そこの気が必ず虚している。
黄帝内経 素問 評熱病論篇 第三十三

気が弱っていると邪気が侵入しやすく病気が発症しやすくなります。

防御作用と脈診の関係

気が旺盛ならば邪気は入ってきません。
邪正相争に敗北すると邪気が侵入して病気になります。

脈診との関係でいうと

  • 正気が表へ向かうと気血も表へ近づきます。
  • 邪気が押し込んでくると脈も裏へ沈んでいきます。

邪気との戦いがなければ脈は中間位置で拍動します。

防御作用と脈診との関係でいうと脈の位置に関係します。

固摂作用

血や津液などの液状物質が漏れ出ないように制御しています。
固摂作用は推動作用とはまったく逆の作用です。
推動作用と固摂作用が液状物質の運行や分泌、排泄のコントロールをしています。
血液循環や水液代謝を維持します。

固摂作用と脈診との関係

固摂作用が低下すると、脈管中の陰液成分を留められず脈管は無力になります。
陰液が損傷しているので脈管中は不足気味です。
そのため脈管は細くなってきます。

気化作用

気化とは気の運動によって発生する様々な変化です。
精・気・血・津液などの新陳代謝と相互転化を指します。
飲食物が体内に入ると気・血・津液に変わります。
津液は汗や尿に変わります。
飲食物のカスは糟粕に変わります。

このような変化が気化作用です。

気化作用が低下すると新陳代謝や排泄など色々な代謝障害が発生します。

気化作用と脈診との関係

気化作用が亢進すれば、脈拍は速く拍動も有力になります。
気化作用が低下すれば、脈拍は遅く拍動も無力になります。
相互転化が低下すれば脈管中の気血は減少して、脈は細く無力となります。

気の生理作用 内容 脈との主な関係
推動作用 成長発育と各臓腑組織器官の生理活動を推し進め鼓舞する。

脈:長短・滑渋・緊張・脈の大小・有力無力・遅数・停止

温煦作用 各臓腑器官を温める 推動作用と同じ
防御作用 外邪の侵入を防御する 脈:浮沈
固摂作用 精・気・血・津液の流失を防ぐ 脈:大小・有力無力
気化作用 精・気・血・津液などの新陳代謝や相互転化を促進する 脈:遅数・有力無力

気の作用が理解できてくると、脈状を丸暗記では無く「脈」と「状況」がリンクしてきますよ。

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